近年、来日公演は「1万円」越えが普通になってきました。
今年末に来日するアメリカのロックバンド、KISSに至っては、2万円のチケットもあります。
ステージを派手に演出する場合、チケットが値上がりしてしまうのも仕方ありませんね。
そもそもなぜチケットが値上がりするのか。
1989年の消費税導入のタイミングが重要なポイントになります。
それまではチケット代が5000円を超えると入場税が1割かかる仕組みだったため、そこがボーダーラインになっており、マイケル・ジャクソンやマドンナなど、その一線を超えるのは、ごく一部のアーティストだけでした。
ところが89年、消費税の導入に伴い入場税は廃止。
「5000円」のラインは消え、90年のザ・ローリング・ストーンズによる1万円という価格は高額チケットとして当時の話題を集めました。
90年代前半にはバブルがはじけ、コンサートの興行主にとって、チケット代と並ぶ収益源となっていた冠スポンサーは姿を消し、
その後、レコード会社からの援助金もなくなりました。
興行会社にとってチケット代だけが唯一の収入源となり、
チケットの高騰は現在に至るまで加速が続く状況になりました。
グッズ販売コーナーはアイドルだけではなく、海外アーティストのコンサートでも盛り上がりを見せていますが、
コンサートとは別のビジネスとして動いており、チケット代高騰の抑制にはつながらないそうです。
一方、支出は増加の一途をたどっていて、
チケット代の大半を占める海外アーティストの来日コストは高額化が進む状況になっています。
その理由として、まず挙げられるのが世界的な音楽フェスティバル(フェス)の増加。
人気アーティストのスケジュールは奪い合いとなり、ギャラの上昇になりました。
原油高による航空券の燃料サーチャージの恒常化も、
スタッフを含むアーティスト来日コストを底上げ、そして円安傾向も影響を及ぼしています。
大手コンサートプロモーター、
キョードー東京の田山順一取締役は、高額チケットに関して、
「ギャラのアップなど、アーティスト側の要望によるものが大きい。」
また、
「それでも計算してぎりぎりのところで抑えており、90パーセント以上お客さんが入って、やっと赤字にならないくらいのせめぎ合いなのが現状」と雑誌インタビューでその実情を語っていました。
この数年で、ハイビジョン対応のためのスクリーンの大型化や、凝った電飾照明など派手な演出のための舞台制作費は上昇傾向。国内アーティストの場合、レコード会社は厳しいCDセールスの穴を埋めるために、大型コンサートはDVDなどで映像パッケージ化するケースも多いため、過度な演出が恒常化しています。
田山氏は「コンサートチケット代が値上がりしているように見えても、同時に必ずコストを下げる努力をしています。
コンサートに関わる人が増え、人件費が膨らんでいく中、いかにやりくりして、なるべくリーズナブルで買いやすいチケット価格にしていくかが、大きなテーマ」と話しています。
海外アーティストのチケット代が抑制されるきっかけが見当たらない中、チケットの値上がりは、年々加速しているのが、現状であります。
ファンは、ただただ、提示された金額のチケットを購入するしかありませんが、仕方ないような気がします。
観たいアーティストが自分の国に来ないケースもあります。
そう考えると、
来日公演があるだけでもありがたいと思うのが大事なのかなと思いました。
チケットの値上げは、ステージにかかる費用や、アーティストの求めるギャラが大きい要因となります。
最後までご覧頂きありがとうございました。
是非、IKKI RECORDSのTwitterのフォローをよろしくお願いします!細かい情報はここで更新しています。
コメント